ASBJ「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)」の公表について

2015年6月30日、企業会計基準委員会(ASBJ)から、「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)」を公表されました。

2013 年 6 月に企業会計審議会が公表した「当面の方針」では、現行制度における IFRSの任意適用に加え、IFRS の個別基準について受け入れの可否を判断し、必要に応じて一部基準を「削除又は修正」して採択するというエンドースメントの仕組みを設け、具体的な手続についてはASBJ において検討を行うことが提言されました。

これを受け、ASBJでは検討を開始し、国際会計基準審議会(IASB)により 2012 年12 月31 日までに公表された会計基準および解釈指針を対象とした初度エンドースメント手続を行いました。

その結果、IASBにより2012年12月31日までに公表された会計基準等のうち一部について「削除又は修正」を加えた「企業会計基準委員会による修正会計基準」を含む、「修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)」が公表されました。

修正国際基準では、2012年12月31日現在でIASBにより公表されている会計基準等のうち、企業会計基準委員会による修正会計基準第1号「のれんの会計処理」及び同第2号「その他の包括利益の会計処理」による「削除又は修正」を提案しているもの以外については、「削除又は修正」を行うことなく採択しています。


修正国際基準は、以下から構成されています。
 ・ 修正国際基準の適用
 ・ ASBJ が採択した IASB により公表された会計基準及び解釈指針
 ・ 企業会計基準委員会による修正会計基準第 1 号「のれんの会計処理」
 ・ 企業会計基準委員会による修正会計基準第 2 号「その他の包括利益の会計処理」


企業会計基準委員会による修正会計基準第 1 号「のれんの会計処理」
(1)企業結合で取得したのれん
   ・20年以内の効果の及ぶ期間に渡って規則的に償却する。
(2)関連会社又は共同支配企業に対する投資に係るのれん
   ・20年以内の効果の及ぶ期間に渡って規則的に償却する。
   ・当該投資についての減損損失は最初にのれんに配分し、のれんに
    配分された減損損失は戻入れを行わない。
(3)開示
  ・のれんの償却方法、耐用年数、のれんの償却費が含まれる表示科目の開示を
   追加的に要求する。
  ・のれんの帳簿価額の調整表に関する開示規定を見直す。

  なお、IFRS において要求されている毎年の減損テストは、「削除又は修正」を
  必要最小限とする観点から、「削除又は修正」しない。

企業会計基準委員会による修正会計基準第 2 号「その他の包括利益の会計処理」
(1)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融商品への投資の
  公正価値の変動
   ・認識の中止時、および減損損失の認識時にリサイクリング処理を行う。

(2)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債の発行者自身の信用リスクに
  起因する公正価値の変動
   ・認識の中止時に、リサイクリング処理を行う。
   ・また、一部分を償還・買入消却する場合は、公正価値の比率に基づき、
    認識の中止を行う部分についてリサイクリング処理を行う。

(3)退職後給付における確定給付負債又は資産(純額)の再測定:
   ・各期の発生額について従業員の平均残存勤務期間で按分した額を
    リサイクリング処理する。ただし、発生の翌期にリサイクリング処理を
    開始することもできる。

<今後の予定>
初度エンドースメント手続(2012年12月31日までに公表の基準を対象)終了後は、2013年12月31日現在でIASBにより公表されている会計基準等のエンドースメント手続を早期に完了し、その後、2013年12月31日以後の基準等についてのエンドースメント手続に着手することが予定されています。

<適用時期>
2016 年 3 月 31 日以後終了する連結会計年度に係る連結財務諸表から適用することができるとされています。四半期連結財務諸表に関しては、2016 年 4 月 1 日以後開始する連結会計年度に係る四半期連結財務諸表から適用することができるとされています。


企業会計基準委員会(ASBJ)
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/endorsement/jmis/20150630.shtml

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